積み木からゲノムを感じる子どもの感性

木曜日はお休みの子がいて1組に。参加する小学生の男の子が絶対に楽しくて、私もやってみたかったもの!ということで「コロッセオ」をつくることにしました。

直方体でひたすら井桁状に積んでいきます。
立方体でつくる円筒と同様、単純な直方体で円筒形にしていきますが、立方体よりも小さい面を待つ直方体ですから、より丁寧に積まなければなりません。その間は自ずと集中し、その形と向き合うことになります。

私は「コロッセオだけど和風の建築物のようだなぁ」と感じていたのですが、Kくんは「ゲノムみたい」と。

ゲ、ゲノム???

その発想から、空いた隙間に斜めに積み木を置いていき鎖のようにしたKくん。「ほら、ゲノムでしょ?」と言いながら一周して2週してちょうどピッタリつながりました。私にもそれがゲノムの鎖だということが、やっと理解することができました。

WAKU-BLOCKで遊んだことのある人はわかると思うのですが、作っている途中で積み木から何かがふっと出てくるみたいなことがあります。それは自分が最初にイメージして取り掛かったものとは全く違うものであることも多く、その発見にゾクゾクしたり、作品に急に生命が宿ったような、とても不思議な感覚なんです。

子どもたちはそういう経験を度々してると思いますね。今回もKくんは積み上げながら対峙した積み木からゲノムが見えてきたのだと思います。

創造共育・童具共育で、子どもが集中していたら、大人は「こうしたら?」とか「この積み木にして」とか余計なことは言わず見守ってほしい、としているのは、子どもが想像する時間、発見する喜びがとても尊いもので大切にしてほしいと考えているからです。

さて、このゲノム。
1番下のワンピースを押すと全てが崩れます。ブログに動画が載せられないので、是非インスタグラムでご覧ください。

一つ一つが支え合って成立している世界。
たった一つのために崩れ去る世界。

両方が私たちの世界に存在していて、
自分の中にも存在している...。
そんなことを感じてしまいました。

ぷれいらぼつみき

遊んでつながる童具のひろば 東京世田谷区を中心に童具と積み木で遊ぶワークショップをしています。