クリスマスのお家

12月はクリスマスのお家づくりをしました。

私も子どもとその昔参加したことがある活動ですが、いつもの積み木が非日常に変わる感動体験として深く心に残っています。


素朴な積み木がリボンやライトで華やかに。創意工夫によって温かく美しい世界が生まれることに感動したものでした。また物事の多面性、多様性を感じることができ、創造共育の哲学がしっかりと存在していることにも感銘を受けたものです。


写真は3歳〜小学生の子どもたちと活動した時のものです。

最初はみんなで力を合わせてコツコツとレンガ積みをしました。ある程度の高さになると、積み木を一つもって壁の強度を確かめるようにコツコツとたたいて回る子も!まるで大工さんのお仕事を見たことがあるみたい。


思わずお母さんと「どうして知ってるの?」と顔を見合わせてしまいました。そしてまたもう一人が壁の強度を確かめに入ります。


こういう子どもの姿が、人間は本来働くことが好きなのだということに気づかせてくれます。


お次は屋根づくり。ここは年長さんや小学生のお子さんたちが自由にアイディアを形にしていきました。小さい子たちは周りの階段をつくったり、小さめのお家など思い思いにつくっていました。


お互い別々のことをしていても一体感は確かにあるんです。


壁に入口をつくる穴あけをする時、今まで見たことがないほど子どもたちは慎重でした。

「途中で壊す子はいないのですか?」とよく聞かれますが、一つ一つみんなで積み上げ、共につくったお家はすでにとても大切なものになっているんですよね。

大人が「壊さないで!!」と大声を出さなくても皆わかっているのです。



最後はサンタさんとプレゼンント、そして仕上げとしてライトを灯しました。


この日はさらに心温まるできごとがありました。


それはお母さんがピアノを演奏してくれたことでした。

突然の「どなたか弾けませんか?」との声かけに「はい!やります!」と応えてくれて。

いつもは控えめなお母さんがこの時間、この空間のためなら!ときっと思ってくれたのだと思います。


ピアノの音色が部屋中を包んで、幻想的な積み木の世界がさらにキラキラと輝いて見えました。積み木の時間と空間をつくるのは、子どもも大人もその場にいるすべての人の力です。

温かい見守りとさりげないサポートがあることで子どもたちは生き生きと活動することができます。


この日は素敵な音色がより一層そのことを感じさせてくれて、一緒に作りあげた時間がとても嬉しく、忘れられない日となりました。

子どもたち、お父さんお母さんたちにとっても思い出深い美しいクリスマスの積み木になっていますように...。

ぷれいらぼつみき

遊んでつながる童具のひろば 東京世田谷区を中心に童具と積み木で遊ぶワークショップをしています。